
1980年代に入ってそれまで巻き上げやピント合わせを手動で行っていたカメラがどんどんと電子化されて大きなバッテリーを必要とする電化製品へと変貌をとげました。
21世紀に入ってその流れはさらに加速し、カメラは写真専門店だけではなく家電専門店で売られるような家電製品へと変貌を遂げました。
しかしそれは決して悪いことではなく、カメラが家電製品化したおかげで誰もが手軽に綺麗な写真を撮ることが出来る魔法の機械になったと言っても良いでしょう。その先駆けとなったのがキヤノンのEOSシリーズです。
EOSシリーズのメリットはフィルム時代に培われたカメラボディ技術をデジタルカメラも受け継いでいる点です。
長い期間をかけて熟成された技術なのでそれだけ製品としての安定感と安心感があります。
EOSのデジタル一眼の中でも何と言っても素晴らしいのはEOS5Dシリーズです。
2005年に登場した初代EOS5Dから数えて現行機種は4代目のEOS5D Mark IVです。
途中画素数を大きくしたモデルが2機種登場しているのでEOS5Dファミリーは全部で6兄弟と言うことになります。
EOS5Dシリーズのスタイルはフィルム時代のフラッグシップ機EOS1Vを継承していると言って良いでしょう。
現行機種のEOS5D Mark IVはいわゆるフルサイズ機と呼ばれる機種で、35mmサイズ3,040万画素のCMOSを搭載し、61点高密度レティクルAF、DiGIC 6+を搭載しているのが特徴です。
このカメラの良い点はカタログ記載されたスペックだけではなく、実際に使って見るとよくわかります。
何と言ってもグリップ感が良く、レンズを付けて持った時のバランスが非常に良いのです。
ボディの剛性と程よい大きさ、グリップから伝わる安心感と撮れてる感、それが他機種に比べて撮影者によりダイレクトに伝わって来るのです。
どんなにカタログ上のスペックが良くても写真がキチンと撮れなければ、それはカメラとしてはアウトです。
EOS5D Mark IVは、フィルム時代のEOSから続く確実に撮れるカメラとしての伝統を継承したカメラなのです。